廉恥の心
「日本人は恥の文化」と言われています。
私たちは子供の頃から大人たちに言われ続けました。
「人前で恥ずかしいことをするな!」
「そんなことしてると人に笑われるぞ!」
なぜそうなのか!?を考えることもなく、そう教えられ、そしてそれをまた教えていきます。
「恥」とは「名誉」の対極にあるもの。
【名誉】とは、「名」の「誉れ」。
自分の名を誇りに思うということです。
そのためには、まず「自分の名を汚さない」ということが大前提となります。
つまり「恥をかかない」ということは【名誉】の第一歩なのです。
恥をかかないためには、何が恥ずかしいことなのか!?をまず知らなければなりません。
恥を知る心のことを【廉恥(れんち)の心】と言います。
今や死語となってしまっていますが、この逆の「恥知らず」を意味する【破廉恥(はれんち)】は今も残っています。
【名誉】を重んじる武士は、まずこの【廉恥心】を大切にし、子供の頃から教え込まれました。
今、私たちが【名誉】を考える時・・・
社会に認められるとか、人から多大なる評価を受けるとか、必ず誰か第三者の存在を抜きに考えることが中々できません。
しかし、本当の「名誉ある生き方」とは、「人に恥じない生き方をする」ということなのです。
大きな功績など残せなくても、財を築くことなどできなくても・・・
私たちは「名誉ある人生」を送ることができます。